1-4 亮介兄さんの”スオミの夏” 

まだまだ働いてお金を貯めなければならないので、合間に亮介兄さんからの手紙の話題を入れるね。

兄さんから、

「ナホトカからシベリア鉄道に乗り、ハバロフスクで途中下車、世界一透明度が高いといわれているバイカル湖を見た」という便りが届いたよ。

「こんなにきれいな湖、見たことなかった。相当な深度なのに底が手に取るよう見え、泳いでいる魚も半分透き通ってるんだ。」

彼は車上で、日本に何年も住んで帰還途上の外国人宣教師や、日本語ペラペラの変な外人(表現ごめんなさい(´ヘ`;))に沢山会って、退屈になりがちな二週間の列車の旅を楽しいものにしたみたい。

その宣教師さんは、「そんな英語じゃ世界は渡れないぞ」と毎日英語の特訓をしてくれたんだって。
外の景色は、時々過ぎ去る点在した町村を除いては、どこまで行っても大平原。
そこに沈み行く夕陽と夕焼け空のパノラマは忘れられないそう。

人々の顔は暗く車上の鉄道員も命令調で、一度、昼間から閉められているカーテンの端から外を眺めたら、「よせ!」と怒鳴られ、
振り返って見ると、その鉄道員の手は白い布で包まれた、拳銃らしきものをこちらに向けてしっかり握っていた、なんてこともあったとか。


さて、この旅にまつわるちょっぴりドキドキエピソード。

亮介兄さんはその鉄道の旅で、
グリーンの湖のような瞳を持ったフィンランド人の女の子 と知り合った。
バイカル湖じゃないけれど、
その透き通るように澄んだグリーンの瞳にじっと見つめられると、頭の後ろ側まで見えてしまいそうだったって。
(おいおい、「吸い込まれてしまいそうだった」とか、もう少しロマンチックな表現はないんかい?!!)

そして下車駅であるフィンランドのヘルシンキに着く早々その子の家へかれて、おじいちゃんおばあちゃん含む大家族に大歓迎された。

フィンランドは別名 “スオミ” と呼ばれる森と湖の美しい国。
人口の数より湖の数の方が多いんだって。 驚きだね!
なんか先の戦争で日本に助けられたので親日家も多いのだそうだ。
歴史をもっと勉強しなくちゃ…。(教科書で勉強するのは苦手。わかる人、フィンランドと日本の関係についてどなたかわかりやすく投稿解説して下さると嬉しいな。 コメント、よろしくお願いします。)

彼と彼女が森の中を散歩していると鹿が出てきて歩行や車のじゃまをするし、ベンチに座って話していればリスが出てきて手をつっつくそう。
動物が全然人を恐れていないんだね。

亮介兄さんはそうして一緒に森の散歩や、木々の緑映す湖のまん中に船を浮かべて釣りをしたり、向こう岸のスエーデンを見ながら川で泳いだりして一日を過ごし、美しい自然の中でそよ風のような友情を彼女に抱いたのだけれど、さてその夜のこと。

その日はフィンランドではまだぜいたく品だったカラーテレビを買った日であったにもかかわらず、8時になると、二人を残して家族全員が姿を消しちゃったんだって…!!





finland.jpg
フィンランドからの絵葉書

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