2-7 ぐるり圧巻 コンコルド広場 


凱旋門寄りのビルのひとつの中に、
格安切符専門旅行会社、ダンエアーの事務所を探すよ。

日本のように看板やポスターだらけの通りと違って、フランスでは景観保護条例というのがあるそうで、正しい住所を持ってよっぽど近くまで行かないとどれが何のオフィスだか全然わからないんだ。 (・。・;)

しばらくウロウロして訪ね当て中に入ると、まだ閉まっているオフィスの前に、ヒッピー風の外人の女の子たちが座って開店を待っている様子。
さっそく私たちの仲間のひとりが英語で話しかける。

ラペラ。 ペペラ。

いいなあ、英語が話せるって…。

彼女の聞くところによると、このオフィスはしょっちゅうストライキをやっていて、なかなか開かないんだって。

しばらく待つと、「開けごま!」 の念願叶って開店したうえ、二日後のロンドン行き切符が即座に買えた。5,800円ナリ。

みんな頭を寄せ合って、

「うそだろ。これ、本当に飛行機か?
学割だって12,000円くらいだぜ、今。」

「ちょっと時間表、見せろよ。どこの飛行場着だ?
あれ、おい、イギリスにアッシュフォードなんて飛行場、あるか?!」

「聞いた事ないわ。」

「あれ、パリ-ロンドン間てせいぜい1時間だろ?
これだとあちこち寄って5時間以上かかるぜ。」

「おいおい、密輸機かなんかじゃないの? それ。
それとも途中で方向転換してアラブの方へ連れて行かれて売り飛ばされるとか…。 おら、知らね。」

文明国フランスの中心、パリのシャンゼリゼ通りの航空会社で買った切符。
間違いないと思うんですけど…。 (´(・)`)


さあ、それじゃ、
あこがれのシャンゼリゼ通りを、コンコルド広場まで歩こ!

マロニエの並木が晩夏の陽ざしをキラキラ反射し、通りには見知らぬ外車があふれるように流れている。

その中で一番気に入ったのがシトロエン。
車体が低くて丸みがあって細長くて粋。
街路樹の下の白い舗道に駐車してあったりすると、シャンゼリゼの持つその雰囲気にピッタリ合うんだ。


コンコルド広場に近づくと、広々とした公園地帯が続き、緑もぐっと増える。
そこここに置かれたベンチも、ステキなデザインの緑色。
鳩が人なつっこく寄って来る。

ユース人は慣れたもの。
常備のズタ袋の中からパンを取り出し、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ…。


コンコルド広場に着いた時には、またまたそのスケールの大きさに度肝を
抜かれてしまった。立体スクリーンの真ん中に立っているよう。

広場の真ん中には、わけのわからないエジプト風文字の刻み込まれた20数
メートルもある舎利塔(オベリスク)が建ち、

何人もの女神像の支える噴水があり、ガス灯風情の街路灯、

そして思いっきり広く場所を取った、その広場のバロック調建築群の背の高さ
ときたら…。

ギリシャのパルテノン神殿を思わせる円柱神々しいマドレーヌ寺院も、広場を
左に折れたつき当たりに聳え、

右にはセーヌ河とそれにかかる橋、向こう側はブルボン宮、目前にはチェル
リー公園とルーブル美術館、後ろにはシャンゼリゼと凱旋門、斜め後ろには
エッフェル塔と、

どちらを見ても見渡す限り、雄大な景観だ。


だけどここは、
実はルイ16世とマリー・アントワネットが処刑された場所なんだって。
映画やドラマで見たことあるけど、確かギロチン台で、じゃなかった? 

……(たたずむ)







コンコルド広場 
(from PHOTO LIBRARY)


コンコルド広場オベリスク



コンコルド広場から凱旋門



コンコルド広場2

      


コンコルド広場



       



2-8 溜息、底をつくなり 


この広場で大革命の時、マリーアントワネットをはじめ1,300人あまりの貴族たちがギロチンにかけられたんだって!
その時代は、ずいぶん血生臭い風がこのあたりを吹き渡っていたんだろうね…
生首ごろごろ、流れ出る血、悲しい叫び声…
数え切れない程の人生のドラマがここでいや応なく断たれ、そしてまた新しいフランスの歴史が始まったんだね…。


コンコルド広場を突っ切ってそのまま進むと、息をのむほど壮大で優美なルーブル美術館をバックに、ルクセンブール公園に引き続き、また可愛らしい花々の咲き溢れるチェルリー公園が私たちの足を誘う。

公園の緑色のベンチに座り、目の前に建ち広がる巨大な芸術品の宝庫、ルーブル美術館の建物を眺めていたら、ただ見とれるばかり。

デザイン、素材、色の調和… 

ほんと、ルーブルの建物自体、最高傑作美術品として、美術館に入れてもいいくらい。(「続きを読む」に入っている写真を見るべし)

外部、内部ともに、これがフランス芸術の集結だとしたら、その芸術はすごい、と、ただただ感嘆して日が暮れるのだった。


それからオペラ座通りに出て、通りの両端に堂々と合い向かって建つ、ルネッサンス全盛時代の芸術に向けられた精神的物質的豊かさの象徴のような豪華
絢爛たるオペラ座と、
コメディーフランセーズ(フランス喜劇座)を仰ぎ見て、パレロワイヤルから地下鉄に乗り、夜のモンマルトルへ向かう。

モンマルトルの丘の上に建つ白亜の大聖堂、サクレクール寺院は、丸みのある柔らかい輪郭に、アラビアンナイトを思わせる異国情緒たっぷり。
狭い、何本もの路地が頂上に向かって曲がりくねり、古い民家やお店がひしめいて軒を連ねている。
私の好きなユトリロの絵の場面にも出くわしそう。

入口を取り払った食物屋さんのひとつから、外側はこんがり小麦色、中はしっとりふかふかのフランスパン、バゲットのサンドイッチを買ってかじりながら登って行くと、何だか浅草が思い出された。
その坂道の広場には、たくさんの芸術家のたまご風の人たちがそれぞれ、自分の絵や手作りアクセサリーを道に広げている。
「これぞパリ」って香りで満ち溢れているよ。

たくさんの階段を登り、寺院の前から見下ろした本物のパリ全図。
あれがエッフェル塔、あれが凱旋門…。
水に映るあかりをたよりに、セーヌの流れをたどってみたり…
コバルト色のもやに包まれ、まばゆい宝石をちりばめたパリの夜景は、思い描いていた通りのロマンチックな雰囲気を醸し出していた。
(あー、隣に誰かステキな人がいれば最高なのに… ね!!)


来た時とは別の坂道を下りて行くと、道端の、赤いカーテン窓に灯ゆれる傾きかけた古い酒場から、陽気なシャンソンと笑い声が聞こえて来るじゃないの。
あれ? ほんとに私は夢の世界にいるんかいな?ってほっぺをつねりたくなってしまった。 だってそれが!
ユトリロの絵にある雪のモンマルトル中腹のシャンソンキャバレーで、ピカソもしげく通ったという ラ パン ナジル (跳ねうさぎ) だったんよ!

残念だけど、入場料が高いというし、服装からしてみすぼらしい私たちは、二の足を踏み、しばらく外からそのキャバレー全体が包まれているフランス的趣を鑑賞するにとどめ、
ふもとの ラ マルク コーランクールの駅から、ユースホステルの床への帰途についたのでした。 (´-`).。oO(・・・・・・・・・)









ルーブル美術館
手前はチェルリー公園

ルーブル美術館



オペラ座(1) 正面
「オペラ座の怪人」の舞台でもあるね!

パリオペラ座正面


オペラ座(2)
内部がよくわかるでしょ

オペラ座絵葉書


オペラ座(3)
マーク シャガール作の天井画

オペラ座天井画


(以上は、家族に送った絵葉書・クリックすると少し大きくなるよ)



モンマルトルの丘 サクレクール寺院

サクレクール寺院



寺院に続く階段のひとつ

モンマルトルの丘階段


(日本のお寺や神社にお参りする階段みたいだね!)