2-37 オペアの仕事を探す 


ワトソン氏は知っている限りのイギリス人家庭に電話して下さったけど、オペアガールを必要としているところはなかったんよ。

最後に、オペア紹介所に問い合わせたところ、一件、求人が来ているとのこと。
所在地を確認し、地図まで描いて下さって、

「あなたの立場を理解し大切にしてくれるかどうか、相手の家庭をよく見て決めなさい。何かあったらまたいつでも相談にいらっしゃい」

外国にいて、外国人である私たちにとって、ワトソン氏のような親切なイギリス人と知り合えることは、ほんとに心強いよ。


早速オペア紹介所へ行ってみると、もう、緊急にオペアを必要としている老牧師夫妻が私を待っていた。
娘さんがガンで床に伏しているので、3人の孫の世話をしてほしいとのこと。

“午前中は家事、そして午後3時に孫たちを学校へ迎えに行く” というのが私の仕事。

あれ? ちょっと待って…
それでは学校へはいつ行かせてもらうの?
“学校へ通うあい間に家事手伝いをする” というのが、オペアガールシステムのはずだけど…

「午前中、学校へ行かせてほしい」
という私に、彼らは急に冷たくなり、
「結構だ。来てくれるというメイドもいるし」
と、とりつく縞もなく、帰ってしまった。


それから数日後、来るはずだったメイドさんに断られた彼らは、また優しい態度で私に連絡して来た。
私は紹介所での彼らの態度に不安を感じていたので、ワトソン氏に相談に行くことにした。
またあのおじいちゃんに会う用事ができて嬉しかったしー。

ワトソン氏は、
「牧師さんにもいろいろあるから、それだけで信用してはいけませんよ。
彼らがあなたに望んでいるのはメイドの仕事なのに、メイドを雇うと高くつくので、オペアを探したのだろう。

今だから言いましょう。
実は私の母もガンで病床におり、付き添いの人を必要としています。
イギリスにはこれだけ失業者がいるのに、病人の世話をしてくれる人はなかなか見つからないのです。

先日初めてお会いした時に、あなたが日本でガンのおばあさんの世話をしていたと聞いて、”私の家に来ていただけたら”
と思いましたが、あなたにできるだけの選択の自由を与えたくて、最初に言いませんでした。

今、付き添いをしている私の妹は目が不自由なので、その妹の手助けをしたり、母の話し相手になって下さればいいのです。

家はウエールズの小さな村にあり外人は一人もいませんから、英語の勉強にもいいでしょうし、素朴で暖かい村人たちもあなたを大歓迎してくれるでしょう。
よく考えて返事を下さい」


そうして私は、オックスフォードから西へ車で4時間のウエールズの小さな村へ、オペアガールでもメイドでもなく、ワトソン氏の家族の一員として移り住むことになるんだけど、

その時は、ワトソン氏がオックスフォード、ハーバード大などの名門校の学位を6つ持ち、それらの大学教授を経て米国ナサ基地でロケット打ち上げ博士の一人でもあった、なんて、知るよしもなかったさー!!





ミニオックスフォード案内



     
oxuni秋




oxuni.秋








OX大で着物2

なぜか着物を着ている。



OX大お茶会

”ジャパニーズ ソサエティー” という会があって、
日本のことを紹介したりしているんだ。
そこで茶の湯の紹介をした時のもの。

(借り物なので、袖が短いでーす えーん




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             お知らせ


愛する読者の皆さま!!

おかげさまでここ数週間、FC2ブログ 「旅行」 - 「一人旅」
ランキングでずっと1位をキープしていました。
皆さま、本当にありがとう。

さて、2位とのポイント差が3倍以上になったので、ここでふと
深く考え、

エントリーカテゴリーを 「海外旅行」 に変更することにしました。

「どうせ1位なんだから、俺が、私が投票しなくてもいいでしょ」

ってことになっているらしい気配もあり…
ほんと、せっかく投票してもらっても順位が同じでは、投票しがいが
ないかもしれないし。
(なーんてぜいたくな!)

それに、最初は確かに 「一人旅」 だったけど、
行った先で知り合った人たちと旅することも多くなって来たしね。

「海外旅行」 の方は、エントリー数も多くて競争率高いから、
3位入賞は難しいだろうけど、
そっちの方が、興味を共有する人が見てくれる可能性も高いと思うし、
まあ、10位以内にいられるよう、ぜひまた応援してね!

引き続きよろしくお願いしまーす。 kao03

ありがと、ありがと 涙



本編の連載は終わっているので、2011年7月現在、投票ボタンを
外す作業をしています。でもこのお知らせは、記念に残しておくね!)



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2-38 オックスフォード仲間との別れ 


優香はとうとうオペアをしていた家庭の奥さんのオペアいびりに耐え兼ねて、2~3日のつもりでロンドンの知り合いの家へ家出したんだけど、1年のオペアガールとしてのビザと契約書に反するということで捜索願を出され、婦人警官に連れ戻された。

その後それまでのオペアの契約を解消。
私に荷物を預けてロンドンに新しいオペアの仕事を探しに行ったところ…
上流家庭のおめがねに叶ってマイフェアレディーのような生活をしているとの事だったけど…。

私のウエールズ行きに行き場を失った彼女の荷物をロンドンまで届けてあげた仁さんの話によると、
ツンとしてお礼もろくに言わず、待ち合わせ場所に一緒に来たその家のご主人と高級車でさっと去ってしまったって。

あとで本人に聞いたところによると、そこでもご主人に言い寄られ、奥さんとの間で板ばさみになったという。


真さんは、例の婚約者とケリをつけるためにロンドンの宝石学校通いを保留にして帰国。
仁さんもとうとう、二年間もジプシーの写真を撮り続けた、愛するスペインとカルメンのもとへ帰ることになった。
私ももうすぐ、ウエールズの小さな村へ…


そんな頃、寮に一通の手紙が届いた。
日本の元カレから。
(出ましたぁ~っ!私にだって彼氏のひとりやふたりはいたさー

私のこと、「爽やかすぎて ”女” って感じがしない」 「妹みたいだ」 とか、
「これからも兄と妹のような感覚でつきあって行こう」 とか言って、いつも他の、
もっと ”女” を感じさせる女の子たちと、気軽に恋を繰り返す。
(私の親友だった子も含め)

でも私は自分に自信がなかったから、心の中では泣きそうで、でも、何ともないふりをしていた。ノーテンキと思われるゆえんかな。
"今" が壊れてしまう怖さから、
"それくらいなら少しくらい辛くても、今のままでいい" と思ってしまう。

かといって彼は、そんな私をキッパリ振るわけでもなく、
「キミには俺なんかより、もっとふさわしい男が現れるハズ。
俺に構わず、もっと自由に恋愛もしろ」

なんても言ってみたりもして。

たとえ妹扱いでもいい。他の女の人とのラブストーリーを聞かされてもいい。
私はそんな彼の自由奔放さが好きだった。
彼の人生を見ていたかったし、その中に存在もしていたかった。
どんな形でもいいから、彼と繋がっていたかったんだ。

へんな女心だよね。
でも大好きで大好きで堪らなかった人だから、本当はそんな状態がとても辛かったよ。

今度もね、
「そばにいなくなってやっと目が覚めた。すぐに会いに行く。」 という文面。

嬉しかったけど、すぐに不安の方がムクムク…
また同じことの繰り返しかも…
今度は、外人の女の子に取られるのかなあ…

それに、気になるのは、
「日本にいても、どうせしょうがないから」 って箇所…。
(日本にいてしょうがない人は、どこへ行ってもしょうがないって誰かが言ってた)

私はこれから遠くの家へ住み込みで働きに行く身。
せっかく頼って来てもらっても、何もしてあげられそうにない。
どう考えても、彼と私のラブストーリー ”続編・異国でハッピーエンド完結版”
成立の見込みは薄いでしょ。

どうして手離しで喜んで、
「早く来て!」 って言えないのか、自分で自分を 可愛い女じゃないな、とは
思う、思うよ。
だけどね…。 うーん…。


結局、
「ちゃんとした目標を持って、一人でもやって行ける自信を持って来て」
と出した返事に反応もないまま、ウエールズに旅立つ日が来てしまった。
よく行った仁さんの屋根裏部屋にお別れを言いに行き、心細い時、ひもじい時、いつも慰められ力づけられた手煎りのコーヒー、フラメンコギター演奏、そしてアドバイスにお礼を言うと、涙がポロポロ。

仁さんも、

「あなたは若いが、教えられたことがたくさんある。 お礼をする機会のないまま、
残念だ」

と、涙をこらえて。

元彼からの手紙を見せると、

「こんな勝手な男!」

と、 あぁっえぇ!!  大事な手紙をビリビリ。

それからひどく申し訳なさそうに、

「悪かった。
俺にはこんなことをする資格はないのに。
かわりに美弥さんを幸せにしてあげるならまだしも、今の俺には力もないし…」


その仁さん、私が去ったその夜、日本人同士の飲み会で、

「3年も外国を放浪していると、人との出会いや別れは日常茶飯事。
もう涙も出ないよ」

って、大笑いしたそう。





     ミニ オックスフォードとその周辺 案内



おもちゃ屋さん2

バンブリーロードとウッドストックロードをつなぐ、リトルクラリンドン
ストリートにあるおもちゃ屋さんのショーウインドウです。




オックスフォードおもちゃ屋

見えるのは、ドールズ ハウス (お人形さんの家)
どこの国へ行っても女の子のおもちゃは同じ(?)だけど、
とってもイギリスらしい。




st.デイビスsc.

町はずれにある、セント デイビス スクール(高校)入り口
入ったところに掲示板がある(これもどこでも同じ?)





stowe.school入口

こちらはオックスフォードとシルバーストーン(カーレース場)の間にあ
る、STOWE スクール(高校)入り口
シルバーストーンにオートバイの後に乗っかってレースを観に行った
時に撮ったもの。

バイク用ジャンパーは借りものだけど、まだ黄色い胸当て付きジーン
ズを着ている。
 orz



stowe高校生

通りかかった高校生。
入り口から事務所までは何キロもあるそう。

何だか日本の学校とスケールが違うね…!





bikers2.jpg

このずっとあと知り合ったイギリス人の友人たち。
バイクでいろんなところへ連れて行ってもらった。



オートバイ1

彼らのオートバイ。 どこ製?